教育学科4年生 岡村 奈々さんが雑誌「#ナナ先生とアフリカの子どもたちとのスクールlife」を発刊!
~アフリカで小学校教員を経験して得た学びや教育現場のリアルを伝える~

2024.04.05

教育学部・教育学研究科教育学科

  • 事務局

    武蔵野大学

取り組みについて

教育学科4年生 岡村 奈々さんの取り組みを紹介します。岡村さんは2022年4月から2023年3月までの1年間、大学を休学して南アフリカとガーナで小学校のボランティア教員を務めました。通称「ナナ先生」として子どもたちに勉強を教える中で、アフリカの教育環境を改善するため、学習教材の手配や遠足の実現にも取り組みました。

今回、自身の経験をまとめた雑誌「#ナナ先生とアフリカの子どもたちとのスクールlife」(税込:3,000円)を発刊しました。ぜひ、ご覧ください。

購入はこちら→https://nanaputh.base.shop/

※雑誌一冊につき500円がアフリカの小学校に寄付されます

 

岡村さんに雑誌の制作についてお話を伺いました

■雑誌を制作しようと思った理由を教えてください

理由は大きく分けて2つあります。ひとつ目は、この活動で関わった方への恩返しです。アフリカでは、予想外の出来事ばかりが起きて常に自分の中の常識が壊されました。そんな日常を通じて、日本ではきっと知ることがなかった世界を現地の人たちに教えてもらいました。様々な出会いや出来事が自分の生き方を考え直す機会となり、人生のターニングポイントのひとつになったので、その恩返しをしたいと思いました。この雑誌の売り上げは一冊につき500円、私がボランティア教員として関わった小学校へ寄付しています。また、アフリカ滞在時は現地で出会った日本人の方や日本にいる友人に何度も助けられ、支えてもらいました。この経験から、次は自分がこの雑誌をきっかけに、誰かの挑戦を後押ししたいと思いました。

ふたつ目は、自分がアフリカにいた記録をモノとして残したいと思ったからです。今までは都内の小学校や中学校等での講演活動を通じて、自分の活動を2,000人以上の方々に言葉で届けてきました。次はモノとして、これから先も残り続ける雑誌を作りたいと思いました。

講演活動の様子

 

■雑誌を制作する中で大変だったことを教えてください

出版資金の獲得を目的としたクラウドファンディングが一番大変でした。開始当初は数字がなかなか伸びず、不安に感じることもありました。そこで少しでも多くの人にプロジェクトに注目してもらえるように、行動を可視化して想いをリアルタイムで伝えることを意識しました。具体的には、東京から大阪までヒッチハイクで行く様子をSNSで発信し、到着した大阪では飲食店で一日店長をしました。また、最終日には支援を呼びかけるチラシを自分の名前である「ナナ」にかけて777枚、駅前で16時間配り続け、プロジェクトにかける想いを直接伝えました。同時期に就職活動や期末テストがあり、体力的にもハードでした。しかし、雑誌を受け取ってもらえた今、多くの人に勇気を届けることができ、感謝の言葉も伝えてもらえたので諦めずにやって良かったなと思います。

クラウドファンディングでは目標額を達成

 

また雑誌の限られたページ内で活動内容を誤解のないように伝えることが大変でした。私が見たアフリカはほんの一部に過ぎないので、雑誌を見た人が抱くアフリカの印象を考えながら言葉選びに気を付けて制作を進めました。他にもあらゆる年齢や職業の人たちに読んでもらうため、だれでも楽しめるようなコンテンツになるよう工夫しました。

 

■アフリカの教育環境をより良くするためには何が必要だと思いますか

「だれもが挑戦できる環境」が必要だと思います。アフリカの小学校では、子どもたち一人ひとりが夢を持って輝いている印象を受けました。しかし、周りの環境(社会的身分の低さや貧困など)が要因で選択肢や挑戦する環境すら与えられていない状況を目の当たりにしました。この経験から、私は生まれた環境や場所に囚われることなく誰もが挑戦できる世界を創っていきたいと思いました。

岡村さん(中央)とアフリカの子どもたち

 

雑誌をどのような人に読んでもらいたいですか

・アフリカに興味がある人

・何かに挑戦したいけどなかなか一歩が踏み出せない人

・行動したいけど何から始めたらいいか悩んでいる人

・充実した大学生活を送りたい人

などに読んでもらいたいです。

 

■読者や購入を検討している方へのメッセージをお願いします

この雑誌にはアフリカでの生活を経験した感想や帰国した今もわたしが大切にしているアフリカへの想いを綴りました。「大学生がアフリカで小学校教員」と聞くとどこか、キラキラして充実した人生を送っている、なんかすごい人だ、そう思われるかもしれないです。しかし実際、アフリカでの生活は波瀾万丈でした。到着から2日目に携帯電話を盗まれたり、2度の交通事故に遭ったり、感染症になったり…。教員をしている上でも、何度も心が折れかけ、学校に行けないくらい悩んだ時期もありました。色々なことに挑戦した分、数え切れないくらい失敗をして落ち込みました。それでも、どんな時もアフリカの子どもたちをはじめ、アフリカで出会った方々、遠く離れた日本にいる友達や家族など沢山の方が支えてくれました。だから今度はわたしがみんなの力になりたい。アフリカでの経験や学びをより多くの人に届け、皆さんに勇気を与え、アフリカにも恩返しをしていきたいです。雑誌を手に取ってくださった皆さまの日常にちょっぴり彩りを届けられますように。

 

【関連リンク】

クラウドファンディングリンク(終了)https://camp-fire.jp/projects/view/676247

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